『私が殺した少女 (ハヤカワ文庫JA)』読了
書き出しの最後の文「まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は 、その電話で始まったのだ」
この言い回しが面白く読んでみることにした。しかし読んでみるとこの探偵、並の皮肉屋じゃない。全編通して出るわ出るわのじゃんじゃん横丁。俺はこんな奴とは友達になれん、というような皮肉ハードボイルド探偵ミステリーであった。
皮肉屋ならば間違いなくそれの勉強になる
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日輪の遺産読了
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マッカーサーがマニラに隠したフィリピン独立のための資金、そいつがマラカニアン宮殿の地下から密かに日本へと運ばれた。プラチナや金のインゴットが現在の価値で500兆円。
もう間も無く戦争が終わる、負けるのだ。そうなれば大概の日本人が飢える。
敗戦を悟った陸軍省が軍事費の前借りの名目で大蔵省からその財宝の半分250兆円を戦後すぐに来るであろう恐慌から復興するため為に、GHQに見つからないよう隠す事を画策した。
その特命を受けた日本軍人3人とダグラスマッカーサー、財宝を隠すために徴用された何もしらない少女達。そして時代は変わり現在、その特命を受けた元日本軍少佐から因縁あって手帳を受け取る事になった彼らの日輪の遺産をめぐる物語。
ストーリーは始めワクワク後尻すぼみという感はあるが当時の日本人が持っていたであろうああいった使命感や愛国心は読んでいて凛となる。然し乍ら1番の主役はマッカーサー。彼の男っぷりにはすべてが霞む。
書き出し小説購入
巷で話題の書き出し小説を入手しました。
小説の書き出しというのは作品の出来、評価、売り上げに大きく掛かるところでありどの作家も一段と力を入れるところです、事実超有名作は冒頭にインパクト大なので無意識に覚えていたりするものです。
たとえば
「国境のトンネルを抜けると雪国であった。」雪国
といったように。
しかしこの「書き出し小説」書き出しだけの読み物です。気にいった書き出しからその後の展開を妄想したり、短い書き出しに含まれたメッセージを推理したりして楽しむのです。ああ素晴らしい。なんて酒飲み喜ばせな読み物であろうか。
少し読んでみたので気にいったものをいくつか抜粋
・朝顔は咲かなかったし、君は来なかった。
朝に来るはずだった君は来なかったし、朝顔も咲かなかった。今は昼頃だろうか、彼の茫然や失意がよくわかる。
・「この中に犯人が居るかもしれないんだぞ!俺は部屋に戻る!」と言った横田にも無事朝が来た。
いやいやっ!この場合横田死ぬだろ!?死ぬはずの奴がしなないの逆にハラハラする。
・彼女なら、きっと本体よりもポケットの方を欲しがるだろう。そんな人間だ。
これは共感する。欲しいのはドラ✖️もんじゃねえ、ポケットだ。
・プールに浮かぶ月は彼女のバタ足にゆらゆらと揺れた
普段読まない感じだが脳裏にすっと風景が浮かんでくる。鏡のような水面に綺麗にうつされた月が幻想的にゆらゆらと。青春小説になるだろうか。
・母が指を鳴らすと、手作りのペガサスに乗った父が登場した。
もはやどこから突っ込んでいいのかわからん!「登場した」を使用するのがセンス満点。真似できない。
ちょっとめくってみただけだけれど小説の書き出しというよりは「書き出し小説」という新しい事にチャレンジしてる感じなのかな
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インターネッツが
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ロバート・A・ハインライン「夏への扉」読了
ハヤカワ文庫半額の時、半額につられつい購入。
天才的発明家で猫好きで人を疑わない愛すべき主人公が特許を奪われ会社を奪われ、酒に溺れてるという情けなく腹立たしい前半から、後半でタイムスリップとゴールドスリープで一気に挽回していく様や伏線を回収していく様はSF小説の醍醐味。
冬でも夏へ通じる扉がどこかにある、それを探す猫のピートは我儘で勇敢だ、猫好きなら間違いなく彼にイカレる。
- 作者: ロバート・A.ハインライン,福島正実
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『一霊四魂と和の精神 ~垣根を超えて大きな和の世界を創る古代の叡智』を読み終えました。
人に勧められたのでまずは読んでみた。
人のタイプを日本古来の一霊四魂に分け、性格的にバランスをとる事の大事さや自分と違うタイプとの付き合い方を古事記に照らし合わせて割りと面白く書いてあり。古事記であるとか御霊であるとか難しいテーマに関わらず割と読みやすかった。
ブラッドタイプ性格判断や動物占いの類いではあるが話の種に特に優れているように思う。
一霊四魂と和の精神 ?垣根を超えて大きな和の世界を創る古代の叡智
- 作者: 出口光
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