rain or shine

新潟在住30代 アルビサポ。 キャンプ、サッカー、酒の肴、kindle、麻雀。 キャンプの楽しみは料理と道具自慢。 サッカー観戦は有無をいわさず主観100%、媚びず見捨てず感情的に。

重松清「ビタミンF」読了。

ビタミンF

ビタミンF

「ビタミンF」fatherのFと解釈してもいいだろうか。

子供の事や家庭の事を悩む親父の7話の短編集。重松節は相変わらず泣かせる。
40歳手前の男というのは社会的に地位があったり肉体的にもまだまだ衰えなく自身に万能感を感じたり。人としての熟成を迎えるようなそんな年齢だと思っていた。
でも実は一切そんな事は無いものだ。男は弱く、親父は孤独だ、父親は哀しい、そして悩む、苦しくても親父は逃げられない。どうしようもない。
それならせめて正直で熱い親父でいようじゃないか。
世の親父共に特にオススメの一冊



隆 慶一郎の『一夢庵風流記 新潮文庫』読了

前田慶次郎。身を滅ぼしかねないほどの悪戯や豪胆な戦っぷりに男惚れさせられる。

会津陣出陣は思い切り華麗で、利家にぶん殴られるところでは潔く、戦をさせては無双し敵陣を割り、かぶきおさめて風流する。何をさせてもとにかく読み手は血湧き肉躍る。

終盤の直江兼続上杉景勝が武将としての生き様で男っぷりであげるのがまた特に上杉贔屓の自身には堪らない。はあと溜息が出るほどいい娯楽だった。

一夢庵風流記 (新潮文庫)

一夢庵風流記 (新潮文庫)




廃墟に乞う読了

廃墟に乞う 文春文庫

廃墟に乞う 文春文庫

かつての任務がもとでPTSDになり休職を命じられた刑事の短編警察小説6編。
大まかな話の流れは概ね一緒、興奮や高揚はない、爽快感もない。話の中盤でオチがよめる。起承転結の起伏が大きくないが、ほんのすこしの「ヘェ」、「ソッカ」、「ナルホド」を感じさせながら淡々と進む読後感あっさり。だがこういうのは全然嫌いじゃない。


「乾山晩愁 」読了

「乾山晩愁 」「永徳翔天 」 「等伯慕影 」 「雪信花匂 」 「一蝶幻景 」、

5作の短編でいずれも狩野家の歴史に関わる絵師の話。

絵師としての地位を守る、絵師として地位を築く、狩野をすてて愛に生きる。絵師の様々な修羅の生き方を読ませてくれる。


乾山晩愁 角川文庫

乾山晩愁 角川文庫

『巷説百物語 (角川文庫)』読了

  • 百物語を使って仕事をする一味と何も知らずにいつの間にか言われるがままに協力させられている物書きの物語。

  • 暑さ極まる昨今、昔風に怪談奇譚に清涼を求めてみた。しかし怪談というよりは短編ミステリーなのかなこれは。あっちぇえのは変わらず、気持ちだけでもしずみてかったけど目論見はみごとはずれ思うのはやっぱり暑さにはビールとエアコンられな、かな。

とはいえミステリー要素が強く感じたのは浅学がゆえ、怪談奇譚に詳しければより楽しめたと思う。

読み口も初見、難解で読み手に技術を求めるものだったが直ぐに慣れるというかだんだん読みやすくなっていくのは慣れたからではなく事実物語自体が読みやすくなっているからな気もする。

巷説百物語 (角川文庫)

巷説百物語 (角川文庫)



本屋大賞2013

今年の本屋大賞は和田竜「村上海賊の娘」でしたね。

ところで元アルビレックス新潟、現愛媛FCのスーパーSB村上佑介は村上海軍の子孫らしいよ。

ちなみに私はハードカバー本は購入しない主義だがこれは読みたい。「のぼうの城」くらい面白いのだろうか、文庫化するのをワクワクしながら待つ。も一回言うがハードカバーは買わない。

村上海賊の娘 上巻

村上海賊の娘 上巻


村上海賊の娘 下巻