遠野物語remix (角川文庫)京極 夏彦, 柳田 國男何度かめくってみたものの読みきれていなかった遠野ものがたりだったが、京極夏彦がこうやって読みやすくしてくれれば俺でも読める。暑くなってくると京極夏彦が気になってつい手にとってしまうのは日本人…
書き出しの最後の文「まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は 、その電話で始まったのだ」この言い回しが面白く読んでみることにした。しかし読んでみるとこの探偵、並の皮肉屋じゃない。全編通して出るわ出るわのじゃんじゃん横丁。俺はこんな奴と…
日輪の遺産 (講談社文庫)作者: 浅田次郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/09/28メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る マッカーサーがマニラに隠したフィリピン独立のための資金、そいつがマラカニアン宮殿の地下から密かに日本へと運ばれた。プ…
巷で話題の書き出し小説を入手しました。小説の書き出しというのは作品の出来、評価、売り上げに大きく掛かるところでありどの作家も一段と力を入れるところです、事実超有名作は冒頭にインパクト大なので無意識に覚えていたりするものです。たとえば「吾輩…
UULA加入に伴いAppleTVを導入した。最強にハピーな映画ライフが待ってると思いきや思いの外良くない、電波がしょっちゅう途切れる。無線ルーター老朽化を疑ったがヨドバシカメラ店員さん曰く3年以上使っているとやはりそういうことは普通にありえますとのこ…
ハヤカワ文庫半額の時、半額につられつい購入。天才的発明家で猫好きで人を疑わない愛すべき主人公が特許を奪われ会社を奪われ、酒に溺れてるという情けなく腹立たしい前半から、後半でタイムスリップとゴールドスリープで一気に挽回していく様や伏線を回収…
人に勧められたのでまずは読んでみた。人のタイプを日本古来の一霊四魂に分け、性格的にバランスをとる事の大事さや自分と違うタイプとの付き合い方を古事記に照らし合わせて割りと面白く書いてあり。古事記であるとか御霊であるとか難しいテーマに関わらず…
ビタミンF作者: 重松清出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2013/10/04メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 「ビタミンF」fatherのFと解釈してもいいだろうか。子供の事や家庭の事を悩む親父の7話の短編集。重松節は相変わらず泣かせる。40歳手前の男…
前田慶次郎。身を滅ぼしかねないほどの悪戯や豪胆な戦っぷりに男惚れさせられる。会津陣出陣は思い切り華麗で、利家にぶん殴られるところでは潔く、戦をさせては無双し敵陣を割り、かぶきおさめて風流する。何をさせてもとにかく読み手は血湧き肉躍る。終盤…
廃墟に乞う 文春文庫作者: 佐々木譲出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/09/20メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る かつての任務がもとでPTSDになり休職を命じられた刑事の短編警察小説6編。大まかな話の流れは概ね一緒、興奮や高揚はない、爽…
「乾山晩愁 」「永徳翔天 」 「等伯慕影 」 「雪信花匂 」 「一蝶幻景 」、5作の短編でいずれも狩野家の歴史に関わる絵師の話。絵師としての地位を守る、絵師として地位を築く、狩野をすてて愛に生きる。絵師の様々な修羅の生き方を読ませてくれる。乾山晩愁…
百物語を使って仕事をする一味と何も知らずにいつの間にか言われるがままに協力させられている物書きの物語。暑さ極まる昨今、昔風に怪談奇譚に清涼を求めてみた。しかし怪談というよりは短編ミステリーなのかなこれは。あっちぇえのは変わらず、気持ちだけ…
今年の本屋大賞は和田竜「村上海賊の娘」でしたね。ところで元アルビレックス新潟、現愛媛FCのスーパーSB村上佑介は村上海軍の子孫らしいよ。ちなみに私はハードカバー本は購入しない主義だがこれは読みたい。「のぼうの城」くらい面白いのだろうか、文庫化…
私はこの創作を信じている。大正、モボとモガの時代に、浪漫に入り込み、こんな事が本当にあったなら素敵だな、いやなんのこれは実際にあったんだ!と勝手に自分の中で史実にしてしまう楽しみは方それはもう至高。でも、その楽しみを広げたく、それを史実と…
一話完結の6話書かれています。盗んでかまわないお足を頂く盗ッ人一味の濃密な大正浪漫。浅田次郎の浪花節は言わずもがな、任侠もいいね粋だね。風呂に入りながら一話読めるんで普段読まない人にもお勧め。旦那、任侠ってのはなにもヤクザもんだけのもんじゃ…
後輩に古畑任三郎を観たことがない事を話したら、それは人生を半分損していますよと脅された。人生の半分を取り戻すために今度観てみようと思う。でも彼にはこの本、天切り松は紹介してあげない。俺を脅したのだから当然だ。粋で洒落者の泥棒一家がとにかく…
只今ロードショー中ということで目にとまったので読了。タキちゃんはなぜ時子の手紙をイタクラにわたさなかったのか、作者は好きに想像して楽しんで欲しいと言っているのでよしなに。山田洋次はどういう映画にしたのだろういずれ観てみよう。小さいおうち作…
た、たった今Amazonさんから「からくりサーカス」全巻セットが送られてきた。まったく身に覚えがないがおそらく酔いに任せてワンクリックしたのだろう。おそるべしワンクリックおそるべし酒の魔力。こうなったらひらきなおってこの傑作に溺れようか、じっく…
多く細かい伏線作りの展開に慣れないのでいまいち乗り切れずダラダラと読み進めたが終盤一気に訪れるそれの回収に昂ぶった。久方ぶりのミステリーは懐かしく堪んねえ爽快感を与えてくれた。オーデュボンの祈り (新潮文庫)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: …
フットボールサミットはアイシテルニイガタ!書店へ急げ売り切れるぞフットボールサミット第18回 アイシテルニイガタ J1昇格11年目の未来作者: 『フットボールサミット』編集部出版社/メーカー: カンゼン発売日: 2014/02/24メディア: 単行本(ソフトカバー)…
パニック映画が苦手なわたし、主人公に入り込みすぎてみてられなくなり目を背けてしまう。がしかし、文書はそうはいかない読まなければすすまない、グイグイと読ませられそのパニックに興奮させられた。構成もいいし、なんと言ってもあの展開からのハッピー…
2008年本屋大賞を受賞し、伊坂幸太郎の最高傑作との呼び声高いということで楽しみにしていた。 押し屋と言われる押し専門の殺し屋や鯨という自殺させ屋、ナイフ、毒、いろんな殺し屋が出てきたりして、そんでバトルがあったりなんかするんだけどどうもおかし…
角川電子書籍70%オフにつられて天地明察と一緒に購入。 天地明察に出て来た水戸様を光國から光圀までより深く愉しめる。長編だが血気盛んな上巻の光國、青年になり義を為すと生きる中巻の光國。下巻の達観し人の成長を見守る側に変わっていく光圀と飽きさせ…
THERMOS 真空断熱タンブラー 400ml ステンレス JDA-400 S出版社/メーカー: THERMOS (サーモス)発売日: 2013/02/21メディア: ホーム&キッチンこの商品を含むブログを見る磨き屋シンジケート 2重ビアタンブラー 370ml (ダイヤモンドカット仕上げ) YJ1192出版社…
本間洋平の『家族ゲーム (集英社文庫)』を読み終えました。爽やかな朝に読み終わってしまったことに後悔はないが読後感に爽やかさはなし。吉本荒野のオリジナルは翔くんとは別人だが、機会あれば優作のもみてみたい。 家族ゲーム (集英社文庫)作者: 本間洋平…
次の大河は「くゎんひょうえ」ということで予習。戦、政治、信仰、謀、貿易、武士、絡み合いの妙に満足。岡田くんも満足させてくれるのかな。 風渡る (講談社文庫)作者: 葉室麟出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/03/08メディア: Kindle版この商品を含むブ…
偉丈 毛 春ごとに花のさかりはありなめどあひ見むことはいのちなりけり 一顧もしなかった。輔弼婉曲浅学七息思案奉公の目の付けどころが違うのではないでしょうか」 「奉公の目の付けどころと言われますと?」 小四郎は顔をあげて蔵人を見た。蔵人は、されば…
昔大好きだったがいつの間にか姿を消してしまった至高の煎餅「君作」間違えた。「名作」こいつが店から姿を消したのは、作っていたメーカーが潰れてしまったからなのだと聞いてとても残念な思いをしていました。ところがこの「名作」味わい堅さともによく似…
督励伝播 挙措 薫陶丁寧なあいさつも実は相手を軽んじてのものだったのではないか、と疑ったのだ。煩悶怜悧 上意討ち 阿諛 社稷 暗澹源五は乱暴に言い切った。 小弥太が源五の言葉を受け入れたのは、やはり若かったからだろう。なによりも、千鶴の死にまつわ…